はじめに
このガイドは、Antビルドシステムを使ってJavaのプロジェクトのための継続的インテグレーション(CI)を実行するワークフローを作成する方法を紹介します。 作成するワークフローによって、プルリクエストに対するコミットがデフォルトブランチに対してビルドあるいはテストの失敗を引き起こしたことを見ることができるようになります。このアプローチは、コードが常に健全であることを保証するための役に立ちます。 CIワークフローを拡張して、ワークフローの実行による成果物をアップロードするようにもできます。
GitHub ホステッド ランナーにはプリインストールされたソフトウェアのあるツール キャッシュがあり、Java 開発キット (JDK)、Ant が含まれています。 JDK と Ant に関するソフトウェアとプレインストールされたバージョンの一覧については、「GitHub ホステッド ランナーの使用」を参照してください。
前提条件
YAMLとGitHub Actionsの構文に馴染んでいる必要があります。 詳細については、次を参照してください。
Java及びAntフレームワークの基本的な理解をしておくことをおすすめします。 詳細については、Apache Ant マニュアルを参照してください。
Ant ワークフロー テンプレートの使用
すぐに開始するには、リポジトリの .github/workflows
ディレクトリにワークフロー テンプレートを追加します。
GitHub では、Ant プロジェクトを用いたほとんどの Java で動作する Ant 用のワークフロー テンプレートが提供されています。 このガイドの以降のセクションでは、このワークフロー テンプレートをカスタマイズする方法の例を示します。
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GitHub で、リポジトリのメイン ページに移動します。
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リポジトリ名の下にある [アクション] をクリックします。
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ワークフローが既にリポジトリ内にある場合は、 [新しいワークフロー] をクリックします。
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[ワークフローの選択] ページには、推奨されるワークフロー テンプレートの選択が表示されます。 「Java with Ant」を検索します。
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"Java with Ant" ワークフローで、[構成] をクリックします。
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必要に応じてワークフローを編集します。 たとえば、Java のバージョンを変更します。
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[変更をコミットする] をクリックします。
ant.yml
ワークフロー ファイルがリポジトリの .github/workflows
ディレクトリに追加されます。
Javaのバージョンとアーキテクチャの指定
ワークフロー テンプレートで x64 プラットフォーム用の OpenJDK 8 を含むように PATH
を設定します。 異なるバージョンの Java を使用する場合、あるいは異なるアーキテクチャ (x64
または x86
) をターゲットとする場合、setup-java
アクションを使って異なる Java ランタイム環境を選択できます。
たとえば、x64 プラットフォームに対して Adoptium によって提供される JDK のバージョン 11 を使用するには、setup-java
アクションを使用して、java-version
、distribution
、architecture
パラメーターを '11'
、'temurin'
、x64
に設定します。
steps: - uses: actions/checkout@v4 - name: Set up JDK 11 for x64 uses: actions/setup-java@v4 with: java-version: '11' distribution: 'temurin' architecture: x64
steps:
- uses: actions/checkout@v4
- name: Set up JDK 11 for x64
uses: actions/setup-java@v4
with:
java-version: '11'
distribution: 'temurin'
architecture: x64
詳細については、「setup-java
アクション」を参照してください。
コードのビルドとテスト
ローカルで使うのと同じコマンドを、コードのビルドとテストに使えます。
このワークフロー テンプレートは、build.xml ファイルで指定されたデフォルトのターゲットを実行します。 デフォルトのターゲットは、一般的にクラスをビルドし、テストを実行し、たとえばJARファイルのような配布可能なフォーマットにクラスをパッケージするように設定されるでしょう。
プロジェクトのビルドに異なるコマンドを使ったり、異なるターゲットを実行したいのであれば、それらを指定できます。 たとえば、_build-ci.xml_
ファイルで構成されている jar
ターゲットを実行できます。
steps: - uses: actions/checkout@v4 - uses: actions/setup-java@v4 with: java-version: '17' distribution: 'temurin' - name: Run the Ant jar target run: ant -noinput -buildfile build-ci.xml jar
steps:
- uses: actions/checkout@v4
- uses: actions/setup-java@v4
with:
java-version: '17'
distribution: 'temurin'
- name: Run the Ant jar target
run: ant -noinput -buildfile build-ci.xml jar
成果物としてのワークフローのデータのパッケージ化
ビルドが成功し、テストがパスした後には、結果のJavaのパッケージをビルドの成果物としてアップロードすることになるかもしれません。 そうすれば、ビルドされたパッケージをワークフローの実行の一部として保存することになり、それらをダウンロードできるようになります。 成果物によって、Pull Requestをマージする前にローカルの環境でテスト及びデバッグしやすくなります。 詳しくは、「ワークフローからのデータの格納と共有」を参照してください。
Ant では、通常、JAR、EAR、WAR のような出力ファイルが build/jar
ディレクトリに作成されます。 upload-artifact
アクションを使用してそのディレクトリの内容をアップロードできます。
steps: - uses: actions/checkout@v4 - uses: actions/setup-java@v4 with: java-version: '17' distribution: 'temurin' - run: ant -noinput -buildfile build.xml - uses: actions/upload-artifact@v4 with: name: Package path: build/jar
steps:
- uses: actions/checkout@v4
- uses: actions/setup-java@v4
with:
java-version: '17'
distribution: 'temurin'
- run: ant -noinput -buildfile build.xml
- uses: actions/upload-artifact@v4
with:
name: Package
path: build/jar