Rubyでのビルドとテスト

Rubyプロジェクトのビルドとテストのための継続的インテグレーション(CI)ワークフローを作成できます。

はじめに

このガイドでは、Rubyアプリケーションのビルドとテストを行う継続的インテグレーション(CI)ワークフローの作成方法を紹介します。 CIテストにパスしたなら、コードをデプロイしたりgemを公開したりすることになるでしょう。

必要な環境

Ruby、YAML、ワークフローの設定オプションと、ワークフローファイルの作成方法についての基本的な知識を持っておくことをおすすめします。 詳しい情報については、以下を参照してください。

Rubyワークフローテンプレートを使い始める

GitHubは、ほとんどのRubyプロジェクトで使えるRubyのワークフローテンプレートを提供しています。 詳しい情報についてはRubyワークフローテンプレートを参照してください。

手早く始めるために、テンプレートをリポジトリの.github/workflowsディレクトリに追加してください。 以下に示すワークフローは、リポジトリのデフォルトブランチが main であることを前提としています。

# このワークフローはGitHubによって認定されていないアクションを使用します。
# それらはサードパーティによって提供され、
# 別個の利用規約、プライバシーポリシー、
# サポートドキュメンテーションが適用されます。

name: Ruby

on:
  push:
    branches: [ main ]
  pull_request:
    branches: [ main ]

jobs:
  test:

    runs-on: ubuntu-latest

    steps:
      - uses: actions/checkout@v2
      - name: Set up Ruby
        uses: ruby/setup-ruby@477b21f02be01bcb8030d50f37cfec92bfa615b6
        with:
          ruby-version: 2.6
      - name: Install dependencies
        run: bundle install
      - name: Run tests
        run: bundle exec rake

Rubyのバージョンの指定

Rubyのバージョンを指定する最も簡単な方法は、GitHub上でRuby Organizationが提供しているruby/setup-rubyアクションを使うことです。 このアクションは、ワークフロー中の各ジョブの実行時に、PATHにサポートされているRubyのバージョンを追加します。 詳しい情報についてはruby/setup-rubyを参照してください。

Ruby の ruby/setup-ruby アクションの使用は、GitHub Actions で Ruby を使用する際に推奨されている方法です。これは、そうすることで Ruby のさまざまなランナーやバージョン間で一貫した振る舞いが保証されるためです。

setup-rubyアクションはRubyのバージョンを入力として取り、ランナー上でそのバージョンを設定します。

steps:
- uses: actions/checkout@v2
- uses: ruby/setup-ruby@477b21f02be01bcb8030d50f37cfec92bfa615b6
  with:
    ruby-version: 2.6 # Not needed with a .ruby-version file
- run: bundle install
- run: bundle exec rake

あるいは、リポジトリのルートに.ruby-versionファイルをチェックインすれば、このファイルで定義されたバージョンをsetup-rubyが使います。

複数のバージョンの Ruby でのテスト

複数バージョンのRubyでワークフローを実行するように、マトリクス戦略を追加できます。 たとえば、バージョン2.7、2.6、2.5の最新のパッチリリースでコードをテストできます。 この'x'はワイルドカードキャラクターで、そのバージョンで利用できる最新のパッチリリースにマッチします。

strategy:
  matrix:
    ruby-version: [2.7.x, 2.6.x, 2.5.x]

ruby-version配列で指定されたRubyの各バージョンに対して、同じステップを実行するジョブが作成されます。 現在のジョブのバージョンにアクセスするのには、${{ matrix.ruby-version }}コンテキストが使われます。 For more information about matrix strategies and contexts, see "Workflow syntax for GitHub Actions" and "Contexts."

マトリクス戦略を持つ更新された完全なワークフローは、以下のようになるでしょう。

# このワークフローはGitHubによって認定されていないアクションを使用します。
# それらはサードパーティによって提供され、
# 別個の利用規約、プライバシーポリシー、
# サポートドキュメンテーションが適用されます。

name: Ruby CI

on:
  push:
    branches: [ main ]
  pull_request:
    branches: [ main ]

jobs:
  test:

    runs-on: ubuntu-latest

    strategy:
      matrix:
        ruby-version: [2.7.x, 2.6.x, 2.5.x]

    steps:
      - uses: actions/checkout@v2
      - name: Set up Ruby ${{ matrix.ruby-version }}
        uses: ruby/setup-ruby@477b21f02be01bcb8030d50f37cfec92bfa615b6
        with:
          ruby-version: ${{ matrix.ruby-version }}
      - name: Install dependencies
        run: bundle install
      - name: Run tests
        run: bundle exec rake

Bundlerでの依存関係のインストール

setup-ruby アクションは自動的にbundlerをインストールします。 バージョンは、gemfile.lockファイルで決定されます。 ロックファイルにバージョンがなければ、互換性のある最新のバージョンがインストールされます。

steps:
- uses: actions/checkout@v2
- uses: ruby/setup-ruby@477b21f02be01bcb8030d50f37cfec92bfa615b6
  with:
    ruby-version: 2.6
- run: bundle install

依存関係のキャッシング

GitHubホストランナーを使っているなら、setup-rubyは実行間でのgemのキャッシュを自動的に処理する方法を提供します。

キャッシングを有効にするには、以下の設定をしてください。

steps:
- uses: ruby/setup-ruby@477b21f02be01bcb8030d50f37cfec92bfa615b6
    with:
      bundler-cache: true

これで、gemをvendor/cacheにインストールするようbundlerが設定されます。 ワークフローの実行が成功するたびに、このフォルダーはアクションによってキャッシュされ、それ以降のワークフローの実行の際に再ダウンロードされます。 キャッシュのキーとしては、gemfile.lockのハッシュとRubyのバージョンが使われます。 新しいgemをインストールしたり、バージョンを変更したりすると、キャッシュは無効になり、bundlerは新しくインストールを行います。

setup-rubyを使わないキャッシング

キャッシュをさらに制御するには、GitHubホストランナーを使っているなら、actions/cacheアクションを直接使うことができます。 詳しい情報については、「ワークフローを高速化するための依存関係のキャッシュ」を参照してください。

steps:
- uses: actions/cache@v2
  with:
    path: vendor/bundle
    key: ${{ runner.os }}-gems-${{ hashFiles('**/Gemfile.lock') }}
    restore-keys: |
      ${{ runner.os }}-gems-
- name: Bundle install
  run: |
    bundle config path vendor/bundle
    bundle install --jobs 4 --retry 3

マトリクスビルドを使っているなら、キャッシュのキーにマトリクスの変数を含めたくなるでしょう。 たとえば様々なRubyのバージョン(matrix.ruby-version) と、様々なオペレーティングシステム(matrix.os)のマトリクス戦略を持っているなら、ワークフローのステップは以下のようになるでしょう。

steps:
- uses: actions/cache@v2
  with:
    path: vendor/bundle
    key: bundle-use-ruby-${{ matrix.os }}-${{ matrix.ruby-version }}-${{ hashFiles('**/Gemfile.lock') }}
    restore-keys: |
      bundle-use-ruby-${{ matrix.os }}-${{ matrix.ruby-version }}-
- name: Bundle install
  run: |
    bundle config path vendor/bundle
    bundle install --jobs 4 --retry 3

コードのマトリクステスト

以下の例のマトリクスは、すべての安定リリースとヘッドバージョンのMRI、JRuby、TruffleRubyをUbuntu及びmacOSでテストします。

# このワークフローはGitHubによって認定されていないアクションを使用します。
# それらはサードパーティによって提供され、
# 別個の利用規約、プライバシーポリシー、
# サポートドキュメンテーションが適用されます。

name: Matrix Testing

on:
  push:
    branches: [ main ]
  pull_request:
    branches: [ main ]

jobs:
  test:
    runs-on: ${{ matrix.os }}-latest
    strategy:
      fail-fast: false
      matrix:
        os: [ubuntu, macos]
        ruby: [2.5, 2.6, 2.7, head, debug, jruby, jruby-head, truffleruby, truffleruby-head]
    continue-on-error: ${{ endsWith(matrix.ruby, 'head') || matrix.ruby == 'debug' }}
    steps:
      - uses: actions/checkout@v2
      - uses: ruby/setup-ruby@477b21f02be01bcb8030d50f37cfec92bfa615b6
        with:
          ruby-version: ${{ matrix.ruby }}
      - run: bundle install
      - run: bundle exec rake

コードの文法チェック

以下の例はrubocopをインストールし、それを使ってすべてのファイルの文法チェックを行います。 詳しい情報については Rubocopを参照してください。 特定の文法チェックルールを決めるために、 Rubocopを設定できます。

# このワークフローはGitHubによって認定されていないアクションを使用します。
# それらはサードパーティによって提供され、
# 別個の利用規約、プライバシーポリシー、
# サポートドキュメンテーションが適用されます。

name: Linting

on: [push]

jobs:
  test:
    runs-on: ubuntu-latest
    steps:
      - uses: actions/checkout@v2
      - uses: ruby/setup-ruby@477b21f02be01bcb8030d50f37cfec92bfa615b6
        with:
          ruby-version: 2.6
      - run: bundle install
      - name: Rubocop
        run: rubocop

gemの公開

CIテストにパスしたなら、Rubyパッケージを任意のパッケージレジストリに公開するようにワークフローを設定できます。

パッケージを公開するのに必要なアクセストークンやクレデンシャルは、リポジトリシークレットを使って保存できます。 以下の例は、パッケージを作成してGitHub Package Registry及びRubyGemsに公開します。

# このワークフローはGitHubによって認定されていないアクションを使用します。
# それらはサードパーティによって提供され、
# 別個の利用規約、プライバシーポリシー、
# サポートドキュメンテーションが適用されます。

name: Ruby Gem

on:
  # Manually publish
  workflow_dispatch:
  # Alternatively, publish whenever changes are merged to the `main` branch.
  push:
    branches: [ main ]
  pull_request:
    branches: [ main ]

jobs:
  build:
    name: Build + Publish
    runs-on: ubuntu-latest
    permissions:
      packages: write
      contents: read

    steps:
      - uses: actions/checkout@v2
      - name: Set up Ruby 2.6
        uses: ruby/setup-ruby@477b21f02be01bcb8030d50f37cfec92bfa615b6
        with:
          ruby-version: 2.6
      - run: bundle install

      - name: Publish to GPR
        run: |
          mkdir -p $HOME/.gem
          touch $HOME/.gem/credentials
          chmod 0600 $HOME/.gem/credentials
          printf -- "---\n:github: ${GEM_HOST_API_KEY}\n" > $HOME/.gem/credentials
          gem build *.gemspec
          gem push --KEY github --host https://rubygems.pkg.github.com/${OWNER} *.gem
        env:
          GEM_HOST_API_KEY: "Bearer ${{secrets.GITHUB_TOKEN}}"
          OWNER: ${{ github.repository_owner }}

      - name: Publish to RubyGems
        run: |
          mkdir -p $HOME/.gem
          touch $HOME/.gem/credentials
          chmod 0600 $HOME/.gem/credentials
          printf -- "---\n:rubygems_api_key: ${GEM_HOST_API_KEY}\n" > $HOME/.gem/credentials
          gem build *.gemspec
          gem push *.gem
        env:
          GEM_HOST_API_KEY: "${{secrets.RUBYGEMS_AUTH_TOKEN}}"

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