ワークフローの成果物について
成果物を使えば、ジョブの完了後にデータを永続化でき、そのデータを同じワークフロー中の他のジョブと共有できます。 成果物とは、ワークフロー実行中に生成されるファイル、またはファイルのコレクションです。 たとえば、ワークフローの実行が終了した後、成果物を使ってビルドとテストの出力を保存しておけます。
By default, GitHub stores build logs and artifacts for 90 days, and this retention period can be customized. For more information, see "Usage limits, billing, and administration". プルリクエストの保持期間は、ユーザが新しいコミットをプルリクエストにプッシュするたびに再開されます。
以下は、アップロードできる一般的な成果物の一部です。
- ログファイルとコアダンプ
- テスト結果、エラー、スクリーンショット
- バイナリあるいは圧縮されたファイル
- ストレステストのパフォーマンス出力およびコードカバレッジの結果
成果物の保存には、GitHub上のストレージ領域が使われます。 GitHub Actions usage is free for public repositories and self-hosted runners. プライベートリポジトリでは、それぞれのGitHubアカウントは使用している製品に応じて一定量の無料の分とストレージを受け取ります。 Any usage beyond the included amounts is controlled by spending limits. 詳細は「GitHub Actions の支払いの管理」を参照してください。
成果物はワークフローの実行中にアップロードされ、成果物の名前とサイズはUIで見ることができます。 GitHubのUIを使って成果物がダウンロードされる場合、成果物の一部として個別にアップロードされたすべてのファイルはzipして1つのファイルにまとめられます。 これはすなわち、支払いはこのzipファイルのサイズではなく、アップロードされた成果物のサイズを元に計算されるということです。
GitHubには、ビルドの成果物のアップロードとダウンロードに使用できるアクションが2つあります。 詳しい情報については、 GitHub 上の actions/upload-artifact および download-artifact アクションを参照してください。
ジョブ間でデータを共有するには:
- ファイルをアップロード: アップロードされたファイルに名前を付けて、ジョブが終了する前にデータをアップロードしてください。
- ファイルをダウンロード: 成果物は、同じワークフローの実行中にアップロードされたものだけがダウンロードできます。 ファイルをダウンロードする際には、名前で参照できます。
ジョブのステップは、ランナーマシン上で同じ環境を共有しますが、それぞれが個別のプロセス内で実行されます。 ジョブのステップ間のデータを受け渡すには、入力と出力を使用できます。 入力と出力の詳細については、「GitHub Actions構文のメタデータ」を参照してください。
ビルドおよびテストの成果物をアップロードする
継続的インテグレーション(CI)ワークフローを作成して、コードのビルドやテストを行えます。 GitHub Actions を使用して CI を実行する方法の詳細については、「継続的インテグレーションについて」を参照してください。
コードのビルドおよびテストからの出力によって、多くの場合、エラーのデバッグに使用できるファイルと、デプロイできる本番コードが生成されます。 リポジトリにプッシュされるコードをビルドしてテストし、成功または失敗のステータスをレポートするワークフローを構成することができます。 デプロイメントに使用するビルドおよびテスト出力をアップロードし、失敗したテストまたはクラッシュをデバッグしてテストスイートのカバレッジを確認できます。
成果物をアップロードするには、upload-artifact
アクションが使用できます。 成果物をアップロードする場合は、単一のファイルまたはディレクトリ、あるいは複数のファイルまたはディレクトリを指定できます。 また、特定のファイルやディレクトリを除外したり、ワイルドカードパターンを使用したりすることもできます。 成果物の名前を指定することをおすすめしますが、名前を指定しない場合は、 artifact
がデフォルトの名前として使用されます。 構文の詳細については、 GitHub 上の actions/upload-artifact アクションを参照してください。
サンプル
たとえば、リポジトリあるいはWebアプリケーションにはCSSやJavaScriptに変換しなければならないSASSやTypeScriptが含まれているかもしれません。 ビルド構成がdist
ディレクトリにコンパイル後のファイルを出力すると仮定すると、テストがすべて正常に完了した場合、dist
ディレクトリにあるファイルがWebアプリケーションサーバーにデプロイされます。
|-- hello-world (repository)
| └── dist
| └── tests
| └── src
| └── sass/app.scss
| └── app.ts
| └── output
| └── test
|
この例では、srcディレクトリにコードをbuilds
して、tests
ディレクトリでテストを実行するNode.jsプロジェクトのワークフローを作成しています。 実行中のnpm test
が、code-coverage.html
という名前で、output/test/
ディレクトリに保存されるコードカバレッジレポートを生成すると想定できます。
このワークフローは dist
ディレクトリにプロダクションの成果物をアップロードしますが、Markdownファイルはその対象外です。 また、 code-coverage.html
レポートは別の成果物としてアップロードされます。
name: Node CI
on: [push]
jobs:
build_and_test:
runs-on: ubuntu-latest
steps:
- name: Checkout repository
uses: actions/checkout@v2
- name: npm install, build, and test
run: |
npm install
npm run build --if-present
npm test
- name: Archive production artifacts
uses: actions/upload-artifact@v2
with:
name: dist-without-markdown
path: |
dist
!dist/**/*.md
- name: Archive code coverage results
uses: actions/upload-artifact@v2
with:
name: code-coverage-report
path: output/test/code-coverage.html
カスタムアーティファクトの保持期間を設定する
ワークフローによって作成された個々のアーティファクトのカスタム保存期間を定義できます。 ワークフローを使用して新しいアーティファクトを作成する場合、upload-artifact
アクションで retention-days
を使用できます。 この例は、my-artifact
という名前のアーティファクトに 5 日間のカスタム保存期間を設定する方法を示しています。
- name: 'Upload Artifact'
uses: actions/upload-artifact@v2
with:
name: my-artifact
path: my_file.txt
retention-days: 5
retention-days
の値は、リポジトリ、Organization、または Enterprise によって設定された保持制限を超えることはできません。
成果物のダウンロードあるいは削除
ワークフローの実行中に、download-artifactaction
を使用して、同じワークフローの実行で以前にアップロードされたアーティファクトをダウンロードできます。
ワークフローの実行が完了したら、GitHub または REST API を使用してアーティファクトをダウンロードまたは削除できます。 詳しい情報については、「ワークフローアーティファクトをダウンロードする」、「ワークフローアーティファクトを削除する」、および「アーティファクト REST API」を参照してください。
ワークフロー実行中の成果物のダウンロード
actions/download-artifact
のダウンロードアクションを使用して、ワークフローの実行中に以前にアップロードされたアーティファクトをダウンロードできます。
ノート: ダウンロードできるのは、同じワークフロー実行中にアップロードされたワークフロー内の成果物のみです。
個々の成果物をダウンロードするには、成果物の名前を指定します。 名前を指定せずに成果物をアップロードした場合、デフォルトで名前はartifact
になります。
- name: Download a single artifact
uses: actions/download-artifact@v2
with:
name: my-artifact
また、名前を指定しないことで、ワークフロー実行のすべての成果物をダウンロードすることもできます。 これは、多数の成果物を扱っている場合に便利です。
- name: Download all workflow run artifacts
uses: actions/download-artifact@v2
ワークフロー実行のすべての成果物をダウンロードすると、各成果物のディレクトリーがその名前を使用して作成されます。
構文の詳細については、GitHub 上の actions/upload-artifact アクションを参照してください。
ワークフローのジョブ間でデータを受け渡す
upload-artifact
アクションとdownload-artifact
アクションを使うと、ワークフローのジョブ間でデータを共有できます。 以下のワークフローの例では、同じワークフローのジョブ間でデータを受け渡す方法を説明しています。 詳しい情報については、 GitHub 上の actions/upload-artifact および download-artifact アクションを参照してください。
前のジョブの成果物に依存するジョブは、前のジョブが正常に完了するまで待つ必要があります。 このワークフローは、needs
キーワードを使用してjob_1
、job_2
、job_3
を順次実行することができます。 たとえば、job_2
はneeds: job_1
構文を使ってjob_1
を必要とすることができます。
ジョブ1は、以下のステップを実行します。
- 数式の計算を実行し、その結果を
math-homework.txt
というテキストファイルに保存します。 - Uses the
upload-artifact
action to upload themath-homework.txt
file with the artifact namehomework
.
ジョブ2は、前のジョブの結果を利用して、次の処理を実行します。
- 前のジョブでアップロードされた
homework
成果物をダウンロードします。 デフォルトでは、download-artifact
アクションは、ステップが実行されているワークスペースディレクトリに成果物をダウンロードします。 入力パラメータのpath
を使って、別のダウンロードディレクトリを指定することもできます。 - Reads the value in the
math-homework.txt
file, performs a math calculation, and saves the result tomath-homework.txt
again, overwriting its contents. math-homework.txt
ファイルをアップロードします。 This upload overwrites the previously uploaded artifact because they share the same name.
ジョブ3は、前のジョブでアップロードされた結果を表示して、次の処理を実行します。
homework
成果物をダウンロードします。- 数式の結果をログに出力します。
このワークフロー例で実行される完全な数式は、(3 + 7) x 9 = 90
です。
name: Share data between jobs
on: [push]
jobs:
job_1:
name: Add 3 and 7
runs-on: ubuntu-latest
steps:
- shell: bash
run: |
expr 3 + 7 > math-homework.txt
- name: Upload math result for job 1
uses: actions/upload-artifact@v2
with:
name: homework
path: math-homework.txt
job_2:
name: Multiply by 9
needs: job_1
runs-on: windows-latest
steps:
- name: Download math result for job 1
uses: actions/download-artifact@v2
with:
name: homework
- shell: bash
run: |
value=`cat math-homework.txt`
expr $value \* 9 > math-homework.txt
- name: Upload math result for job 2
uses: actions/upload-artifact@v2
with:
name: homework
path: math-homework.txt
job_3:
name: Display results
needs: job_2
runs-on: macOS-latest
steps:
- name: Download math result for job 2
uses: actions/download-artifact@v2
with:
name: homework
- name: Print the final result
shell: bash
run: |
value=`cat math-homework.txt`
echo The result is $value
The workflow run will archive any artifacts that it generated. For more information on downloading archived artifacts, see "Downloading workflow artifacts."
参考リンク
- /github/setting-up-and-managing-billing-and-payments-on-github/managing-billing-for-github-actions