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AntでのJavaのビルドとテスト

GitHub Actions中で継続的インテグレーション(CI)ワークフローを作成し、AntでJavaのプロジェクトのビルドとテストを行うことができます。

注: GitHub ホステッド ランナーは、現在 GitHub Enterprise Server でサポートされていません。 GitHub public roadmap で、今後の計画的なサポートの詳細を確認できます。

はじめに

このガイドは、Antビルドシステムを使ってJavaのプロジェクトのための継続的インテグレーション(CI)を実行するワークフローを作成する方法を紹介します。 作成するワークフローによって、プルリクエストに対するコミットがデフォルトブランチに対してビルドあるいはテストの失敗を引き起こしたことを見ることができるようになります。このアプローチは、コードが常に健全であることを保証するための役に立ちます。 CIワークフローを拡張して、ワークフローの実行による成果物をアップロードするようにもできます。

GitHub ホステッド ランナーにはプリインストールされたソフトウェアのあるツール キャッシュがあり、Java 開発キット (JDK)、Ant が含まれています。 JDK と Ant に関するソフトウェアとプレインストールされたバージョンの一覧については、「GitHub ホステッド ランナーの使用」を参照してください。

前提条件

YAMLとGitHub Actionsの構文に馴染んでいる必要があります。 詳細については、次を参照してください。

Java及びAntフレームワークの基本的な理解をしておくことをおすすめします。 詳細については、Apache Ant マニュアルを参照してください。

GitHub Enterprise Server上でのセルフホストランナーの利用

GitHub Enterprise Server でセルフホスト ランナーと合わせてセットアップ アクション (actions/setup-LANGUAGE など) を使用するときに、インターネットにアクセスできないランナー上にツール キャッシュを設定する必要がある場合があります。 詳しくは、「インターネットにアクセスできないセルフホストランナーにツールキャッシュを設定する」を参照してください。

Ant スターター ワークフローの使用

すぐに開始するには、リポジトリの .github/workflows ディレクトリにスターター ワークフローを追加します。

GitHub では、Ant プロジェクトを用いたほとんどの Java に応用できる Ant 用のスターター ワークフローが提供されています。 このガイドの以降のセクションでは、このスターター ワークフローをカスタマイズする方法の例を示します。

  1. GitHub で、リポジトリのメイン ページに移動します。

  2. リポジトリ名の下にある [アクション] をクリックします。

    "github/docs" リポジトリのタブのスクリーンショット。 [アクション] タブがオレンジ色の枠線で強調表示されています。

  3. ワークフローが既にリポジトリ内にある場合は、 [新しいワークフロー] をクリックします。

  4. [ワークフローの選択] ページには、推奨されるスターター ワークフローの選択が表示されます。 「Java with Ant」を検索します。

  5. "Java with Ant" ワークフローで、[構成] をクリックします。

    「Java with Ant」スターター ワークフローが見つからない場合は、次のワークフロー コードをリポジトリの .github/workflows ディレクトリで ant.yml を呼び出した新しいファイルにコピーします。

    YAML
    name: Java CI
    
    on:
      push:
        branches: [ $default-branch ]
      pull_request:
        branches: [ $default-branch ]
    
    jobs:
      build:
        runs-on: ubuntu-latest
    
        steps:
        - uses: actions/checkout@v4
        - name: Set up JDK 11
          uses: actions/setup-java@v4
          with:
            java-version: '11'
            distribution: 'temurin'
        - name: Build with Ant
          run: ant -noinput -buildfile build.xml
    
  6. 必要に応じてワークフローを編集します。 たとえば、Java のバージョンを変更します。

  7. [変更をコミットする] をクリックします。

Javaのバージョンとアーキテクチャの指定

スターター ワークフローで x64 プラットフォーム用の OpenJDK 8 を含むように PATH を設定します。 異なるバージョンの Java を使用する場合、あるいは異なるアーキテクチャ (x64 または x86) をターゲットとする場合、setup-java アクションを使って異なる Java ランタイム環境を選択できます。

たとえば、x64 プラットフォームに対して Adoptium によって提供される JDK のバージョン 11 を使用するには、setup-java アクションを使用して、java-versiondistributionarchitecture パラメーターを '11''temurin'x64 に設定します。

YAML
steps:
  - uses: actions/checkout@v4
  - name: Set up JDK 11 for x64
    uses: actions/setup-java@v4
    with:
      java-version: '11'
      distribution: 'temurin'
      architecture: x64

詳細については、「setup-java アクション」を参照してください。

コードのビルドとテスト

ローカルで使うのと同じコマンドを、コードのビルドとテストに使えます。

このスターター ワークフローは、build.xml ファイルで指定されたデフォルトのターゲットを実行します。 デフォルトのターゲットは、一般的にクラスをビルドし、テストを実行し、たとえばJARファイルのような配布可能なフォーマットにクラスをパッケージするように設定されるでしょう。

プロジェクトのビルドに異なるコマンドを使ったり、異なるターゲットを実行したいのであれば、それらを指定できます。 たとえば、_build-ci.xml_ ファイルで構成されている jar ターゲットを実行できます。

YAML
steps:
  - uses: actions/checkout@v4
  - uses: actions/setup-java@v4
    with:
      java-version: '17'
      distribution: 'temurin'
  - name: Run the Ant jar target
    run: ant -noinput -buildfile build-ci.xml jar

成果物としてのワークフローのデータのパッケージ化

ビルドが成功し、テストがパスした後には、結果のJavaのパッケージをビルドの成果物としてアップロードすることになるかもしれません。 そうすれば、ビルドされたパッケージをワークフローの実行の一部として保存することになり、それらをダウンロードできるようになります。 成果物によって、Pull Requestをマージする前にローカルの環境でテスト及びデバッグしやすくなります。 詳しくは、「ワークフローからのデータの格納と共有」を参照してください。

Ant では、通常、JAR、EAR、WAR のような出力ファイルが build/jar ディレクトリに作成されます。 upload-artifact アクションを使用してそのディレクトリの内容をアップロードできます。

YAML
steps:
  - uses: actions/checkout@v4
  - uses: actions/setup-java@v4
    with:
      java-version: '17'
      distribution: 'temurin'

  - run: ant -noinput -buildfile build.xml
  - uses: actions/upload-artifact@v3
    with:
      name: Package
      path: build/jar