OpenStack KVM で GitHub Enterprise Server をインストールする
GitHub Enterprise Server を OpenStack KVM 上にインストールするには、OpenStack にアクセスでき、GitHub Enterprise Server QCOW2 イメージをダウンロードすることが必要です。
このガイドの内容
- 必要な環境
- ハードウェアについて
- GitHub Enterprise Server イメージをダウンロードする
- GitHub Enterprise Server インスタンスを作成する
- GitHub Enterprise Server インスタンスを設定する
必要な環境
-
GitHub Enterprise のライセンスファイルを持っていなければなりません。既存のライセンスファイルをダウンロードするか、トライアルのライセンスをリクエストするには enterprise.github.com にアクセスしてください。詳細はGitHub Enterprise Serverライセンスの管理を参照してください。
-
OpenStackのサービス群へのWebベースのユーザインターフェースであるOpenStack Horizonの環境へのアクセスが必要です。 詳しい情報についてはHorizonのドキュメンテーションを参照してください。
ハードウェアについて
GitHub Enterprise Serverは、ルートのディスクとは別に永続的なデータディスクを必要とします。詳しい情報についてはシステムの概要を参照してください。
ストレージデバイスには、高パフォーマンスの SSD を直接アタッチするか、ストレージエリアネットワーク (SAN) を経由するかの、いずれかをおすすめします。
GitHub Enterprise Server インスタンスで使用するシート数に基づいたハードウェアの構成をおすすめします。
シート | vCPUs | メモリ | アタッチされたストレージ | ルートストレージ |
---|---|---|---|---|
10-500 | 2 | 16 GB | 100 GB | 200 GB |
500-3000 | 4 | 32 GB | 250 GB | 200 GB |
3000-5000 | 8 | 64 GB | 500 GB | 200 GB |
5000-8000 | 12 | 72 GB | 750 GB | 200 GB |
8000-10000+ | 16 | 128 GB | 1000 GB | 200 GB |
以上は最小限の推奨値です。ユーザのアクティビティやインテグレーションの選択など、利用状況に応じてさらにリソースが必要になることがあります。 詳しい情報についてはCPUあるいはメモリリソースの増加を参照してください。
メモ: ルートディスクは、新しいアプライアンスを構築するか、既存のアプライアンスを使うかしてリサイズできます。詳細は「ストレージ容量の増加」を参照してください。
警告: 継続的インテグレーション (CI) や類似のシステムでリポジトリの変更をフェッチするのには、webhook の利用をおすすめします。定期的な自動チェック、あるいはポーリングは、インスタンスのスケーラビリティを大きく損ないます。詳細は「webhook について」を参照してください。
GitHub Enterprise Server イメージをダウンロードする
-
GitHub Enterprise Server のダウンロードページ にアクセスします。
-
ライセンスファイルをダウンロードするには [Download license] をクリックします。
-
[Get the latest release of GitHub Enterprise Server] (GitHub Enterprise Server の最新リリースを入手) をクリックします。
-
GitHubオンプレミスを選択し、続いてOpenStack KVM (QCOW2)をクリックしてください。
-
Download for OpenStack KVM (QCOW2)をクリックしてください。
GitHub Enterprise Server インスタンスを作成する
インスタンスを作成するには、GitHub Enterprise Server のイメージを仮想マシンにインポートし、インスタンスのデータ用に追加のストレージボリュームをアタッチしなければなりません。詳細は「ハードウェアについて」を参照してください。
-
OpenStack Horizon で、ダウンロードした GitHub Enterprise Server のイメージをアップロードします。 その方法についてはOpenStackのガイド"Upload and manage images"の"Upload an image"セクションを参照してください。 1. インスタンスデータ用にアタッチされるストレージボリュームとして使うための新しい仮想ディスクを作成し、サイズをシート数に基づいて設定してください。 その方法についてはOpenStackのガイド"Create and manage volumes"を参照してください。
-
セキュリティグループを作成し、下の表の各ポートについて新しいセキュリティグループルールを追加してください。 その方法についてはOpenStackのガイド"Configure access and security for instances"を参照してください。
ポート サービス 説明 22 SSH Git over SSH のアクセス。パブリック/プライベートリポジトリのクローン、フェッチ、プッシュ操作がサポートされています。 25 SMTP 暗号化 (STARTTLS) をサポートした SMTP。 80 HTTP Web アプリケーションへのアクセス。 SSL が有効化されている場合、すべてのリクエストは HTTPS ポートへリダイレクトされます。 122 SSH インスタンスへのシェルでのアクセス。 デフォルトの SSH ポート (22) は、アプリケーションの git+ssh ネットワークトラフィック専用です。 161/UDP SNMP ネットワークモニタリングプロトコルの操作に必要です。 443 HTTPS HTTPS アクセス経由での Web アプリケーションおよび Git へのアクセス。 1194/UDP VPN 高可用性構成でのセキュアなレプリケーションネットワークトンネル。 8080 HTTP 平文の Web ベースの Management Console。 SSL が手動で無効化されていない限り不要。 8443 HTTPS セキュアな Web ベースの Management Console。 基本的なインストールと設定に必要。 9418 Git シンプル Git プロトコルポート。パブリックリポジトリへのクローンおよびフェッチ操作のみ。 暗号化されていないネットワーク通信。 -
フローティングIPをインスタンスに関連づけることもできます。 使用しているOpenStackのセットアップによっては、フローティングIPをプロジェクトに割り当て、それをインスタンスに関連づける必要があるかもしれません、 そうする必要があるかどうかは、システム管理者に連絡を取って判断してください。 詳しい情報については、OpenStackのドキュメンテーション中の"Allocate a floating IP address to an instance"を参照してください。
-
これまでのステップで作成したイメージ、データボリューム、セキュリティグループを使ってGitHub Enterprise Server インスタンスを起動してください。 その方法についてはOpenStackのガイド"Launch and manage instances"を参照してください。
GitHub Enterprise Server インスタンスを設定する
-
VM のパブリック DNS 名をコピーし、Web ブラウザに貼り付けてください。
-
プロンプトでライセンスファイルをアップロードし、Management Console のパスワードを設定してください。詳しい情報についてはGitHub Enterprise Serverのライセンスの管理を参照してください。
-
Management Console で、任意の設定を行って保存してください。 詳細は「GitHub Enterprise Server アプライアンスを設定する」を参照してください。
-
インスタンスは自動的に再起動します。
-
[Visit your instance] (インスタンスにアクセスする) をクリックしてください。
参考リンク
- "システムの概要"