GitHubのほとんどのオブジェクト(ユーザ、Issue、プルリクエストなど)には、REST APIを使っても、GraphQL APIを使ってもアクセスできます。 最近のアップデートで、多くのオブジェクトのグローバルノードIDをREST APIから見つけ、それらのIDをGraphQLの操作で使えるようになりました。
ノート: RESTでは、グローバルノードIDフィールドはnode_id
という名前になっています。 GraphQLでは、node
インターフェースのid
フィールドです。 GraphQLで「ノード」が何を意味するかを再確認するため、「GraphQLの紹介」を参照してください。
グローバルノードIDを利用する
グローバルノードIDを効率的に利用するには、以下の3つのステップを踏んでください。
- オブジェクトの
node_id
を返すRESTのエンドポイントを呼びます。 - GraphQLでのそのオブジェクトの型を見つけます。
- そのIDと型を使い、GraphQLでダイレクトにノードのルックアップを行います。
例を見ていきましょう。
1. オブジェクトのノードIDを返すRESTのエンドポイントの呼び出し
認証済みのユーザをリクエストした場合、
$ curl -i -u username:token http(s)://[hostname]/api/v3/user
その認証済みユーザのnode_id
を含むレスポンスが返されます。
{
"login": "octocat",
"id": 1,
"avatar_url": "https://github.com/images/error/octocat_happy.gif",
"gravatar_id": "",
"url": "https://api.github.com/users/octocat",
"html_url": "https://github.com/octocat",
"followers_url": "https://api.github.com/users/octocat/followers",
"following_url": "https://api.github.com/users/octocat/following{/other_user}",
"gists_url": "https://api.github.com/users/octocat/gists{/gist_id}",
"starred_url": "https://api.github.com/users/octocat/starred{/owner}{/repo}",
"subscriptions_url": "https://api.github.com/users/octocat/subscriptions",
"organizations_url": "https://api.github.com/users/octocat/orgs",
"repos_url": "https://api.github.com/users/octocat/repos",
"events_url": "https://api.github.com/users/octocat/events{/privacy}",
"received_events_url": "https://api.github.com/users/octocat/received_events",
"type": "User",
"site_admin": false,
"name": "monalisa octocat",
"company": "GitHub",
"blog": "https://github.com/blog",
"location": "San Francisco",
"email": "octocat@github.com",
"hireable": false,
"bio": "There once was...",
"public_repos": 2,
"public_gists": 1,
"followers": 20,
"following": 0,
"created_at": "2008-01-14T04:33:35Z",
"updated_at": "2008-01-14T04:33:35Z",
"private_gists": 81,
"total_private_repos": 100,
"owned_private_repos": 100,
"disk_usage": 10000,
"collaborators": 8,
"two_factor_authentication": true,
"plan": {
"name": "Medium",
"space": 400,
"private_repos": 20,
"collaborators": 0
},
"node_id": "MDQ6VXNlcjU4MzIzMQ=="
}
2. GraphQLでのオブジェクトの型を見つける
この例では、node_id
の値はMDQ6VXNlcjU4MzIzMQ==
です。 この値を使って、同じオブジェクトをGraphQLでクエリできます。
ただし、まずオブジェクトの型を知る必要があります。 シンプルなGraphQLクエリで、この型を調べることができます。
query {
node(id:"MDQ6VXNlcjU4MzIzMQ==") {
__typename
}
}
この種のノードをIDで見つけるクエリは、「ダイレクトノードルックアップ」と呼ばれています。
このクエリを実行すると、__typename
がUser
であることが分かります。
3. GraphQLでダイレクトノードルックアップを行う
型が確認できたら、インラインフラグメントを使ってIDでオブジェクトにアクセスし、追加のデータを返させることができます。 この例では、クエリをかけたいUser
のフィールドを定義しています。
query {
node(id:"MDQ6VXNlcjU4MzIzMQ==") {
... on User {
name
login
}
}
}
この種のクエリは、オブジェクトをグローバルノードIDでルックアップする標準的なアプローチです。
移行におけるグローバルノードIDの利用
REST API または GraphQL API を使用するインテグレーションを構築する場合、API バージョン間にわたってオブジェクトを簡単に参照できるように、グローバルノード ID を保持すると良いでしょう。 RESTとGraphQL間の移行の扱いに関する詳細な情報については「RESTからGraphQLへの移行」を参照してください。